下顎右側臼歯部
これは、「歯周治療計画に歯科用コンビームCT撮影を用いた症例。」というタイトルで日本歯周病学会で発表した資料の一部です。歯科用CT画像では3方向から歯槽骨の吸収状態が3次元的に診断可能で、歯周組織再生手術の適応診断と治癒成功率の向上を図る事が可能となります。
根尖病巣
赤矢印で示すように、根っこの通路(根管)に細かな段差ができています。結果、根の先までしっかり薬が到達できず、骨の中にできた病巣が大きくなり、痛みを誘発していました。
歯根嚢胞
左図のように神経を圧迫するほど病巣が大きくなることもあります。
注意:歯に強いしみや痛みがでた際に受ける、歯の神経をとる(抜髄)治療は痛みとれたら終わりではなく、しっかりと根の中を清掃して、緊密に薬をつめ、処置後の細菌感染を予防することが重要です。根の構造は、細かく微細な構造をしているため、奥歯などの複数(3本以上)の根管を有する歯の根っこの治療を行う場合は治療回数や治療時間がかかる事を患者さまにご理解して頂く事が必要です。痛みがなくても不十分な治療は、このように数年後に細菌感染をお越し、根の先に病巣をつくってきて痛みの再発や歯の保存事態が難しくなることが多いからです。
誤った方向に土台が打ちこまれており、土台が歯の外に飛び出して痛みを感じていました。土台をはずし穴を閉鎖してあげる事が必要となります。
奥歯の床に穴(赤矢印)があいており、周りの骨がいたみ、歯の揺れが増してきました。根の再治療を行い、あいてしっまた穴を綺麗にして埋める治療が必要です。歯の根っこは大変細かく微細な網目構造をしているため、治療は困難をきわめることも多いです。つまり、最初に神経をとる(抜髄)際にしっかりとした根の治療を受け、再治療になる確率を減らす事が重要となります。