①当院では1998年頃よりNd:YAGレーザーを導入しています。
治療法の一つとしてレーザーを用いる事により、器具で触る事の出来ない細部や薬剤が到達できない細深部への消毒作用や細胞活性作用により、従来の切削機器や投薬治療にはない効果を歯科治療に応用できます。
②半導体レーザーは口腔内組織の切開・止血・凝固・蒸発が可能です。
術後の痛みや出血を抑えることができ、治療の促進、無麻酔下での処置域の拡大、手術時間の短縮、縫合の低減などに繋がります。
怖がりのお子様にも痛みも少なく、短時間で舌小帯の切除ができます。
レーザー治療を応用した歯科治療
- 知覚過敏症状の緩和
- 根尖病巣(根の先にできた感染病巣)の細菌除去歯ぐきを切ったり、縫ったりしないため侵襲を少なくする事ができます。また、かぶせ物(冠)やポスト(土台)を外して治療する必要がないため、歯の破折を減らす事ができ、結果的に歯の保存に繋がります。
- 根管治療時の根管の消毒一度歯の根っこに細菌が入り腫れてしまうとなかなか治りが悪かったり、再治療後に症状を繰り返す事があります。これは歯の根っこは複雑な形をしており、その細深部を器具で触る事が不可能だからです。レーザー光を応用する事で、直径0.25mm以下の細かな網目構造部まで消毒作用を高め、治療成績を上げる事が可能です。
- 深い虫歯、保存が難しい歯への応用虫歯菌に侵され軟らかくなってしまった歯質を消毒・硬化させる事により、歯の中の神経の保存や今まで抜歯していた歯を残す事が可能です。
- 虫歯予防歯の歯質を強化し、虫歯が侵攻しにくくする効果があります。
- 歯周病予防歯周ポケットの中の細菌数を減らす事ができます。
- 口内炎口内に口内炎ができると、痛みに悩まされたり、物ごとに集中できなくなる事が多々あると思われます。少しでも不快な痛み症状をやわらげ、治癒を促進させる事を目的として当院では口内炎に対しレーザー治療を行っています。
- 顎関節症治療痛みの緩和や顎関節の動きを楽にする効果があります。
- 舌小帯やできものの切除(治療例:血管腫治療)メスを使用しないため、縫合の必要がなく使用する麻酔量を減らし、処置後の出血を抑えることができます。
- レーザー光でカリエス(虫歯)の状態を数値で管理機械の頭から出るレーザー光を虫歯部分に当てることで、レーザー光が約2mmの深部まで到達し、虫歯に含まれる代謝産物である蛍光反射を読み取り、数値化します。この数値を定期的に計測管理することで、レントゲン写真、視診、触診に加えて、虫歯の進行状態を判断する有効な判断材料として虫歯の治療の必要性を判断する事が可能となります。